親知らずの抜歯について。

親知らずが顎の骨の奥深くに潜っていたり、真横に生えているなどの理由で「抜歯を希望するなら大きな病院や大学病院で」と言われたことはありませんか?

歯科医院で、親知らずを抜歯することが困難な際に、大学病院や医療センターの口腔外科への紹介が必要になります。どういった場合に紹介になるのでしょうか?

○上顎洞に近い親知らず

上顎洞とは、頬の内側にあるもので、副鼻腔のなかでも最大の空洞で鼻腔の外下方に位置しています。この上顎洞に親知らずが接近していると、上あごの親知らずを抜く際に、上顎洞に親知らずが入り込んでしまうリスクや、傷つけてしまうリスクがあります。

○神経に近い親知らず

下あごには、下歯槽神経という管があります。親知らずの根っこの近くには、下あご全体の神経を支配している太い神経の管が通っています。この神経に親知らずが接近していると、親知らずを抜く際に、神経を傷つけてしまうと、神経麻痺(下唇から下顎にかけての麻痺症状)が起こるリスクがあります。

○骨の中に埋まっている親知らず

親知らずが、完全に骨の中に埋まっている場合は、歯茎を切開して、剥離を行ってから抜くといった、特殊な手術が必要になる場合は紹介になります。

○全身疾患がある場合

・骨粗鬆症

・高血圧

・糖尿病

全身的に何か持病がある場合は、親知らずを抜く際に出血が止まりにくい・抜歯をした際に骨に問題がでる・傷の治りが悪いなどのリスクがあります。何か問題が起こった際に、患者様の安全面を考慮すると、しっかりとした処置が可能な大学病院などで抜歯を行う必要がある場合もあります。

当院でも、患者様の安全を考慮して、患者様が安心して治療を受けられるよう、上記のようなリスクにも対応できる病院へ紹介させて頂いております。

何かお困りなことや、不安なことがありましたら、お気軽にお尋ねください。