「は」からはじまる歯科専門用語
ハイドロキシアパタイト | リン酸カルシウムでできた歯や骨を構成する成分。エナメル質(歯の一番表面の部分)は97%、象牙質(エナメル質の下の組織)の70%がハイドロキシアパタイトでできている。 |
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ハイブリッドセラミック | 歯の詰め物やかぶせ物に使われる歯科材料の一つ。セラミックに微量の樹脂を加えた複合材料。保険の適用はなし。 審美治療→ |
歯型(はがた) | 歯の並び方や歯ぐきの形など口の中の状態を忠実に再現した模型のこと。歯型を作るために型を取ることを「印象採得(いんしょうさいとく)」と言う。 |
8020(はちまるにいまる)運動 | 厚生労働省が推進する、80才で20本自分の歯を残そうという運動。日本人の平均は80才で5本。欧米は17本。 8020を目指す→ |
歯の神経 | 歯髄(しずい)と呼ばれ、痛みを感じる感覚受容器や細い血管、リンパ管などが集まっている組織のこと。歯に酸素や栄養を運んだり、排泄物を取り除いたりする。 |
歯の番号 | 前歯から奥歯に向かって、一つ一つの歯につけられている番号のこと |
歯の本数 | 人間(成人)の歯は28本(親知らずを含めると32本)。 |
斑状歯(はんじょうし) | 長期間にわたりフッ素を過剰摂取した際、歯の表面に現れる斑(まだら)状のシミのこと。 |
反対咬合(はんたいこうごう) | 下の前歯が上の前歯よりも前に出ている噛み合せの状態のこと。受け口とも呼ばれる。 |
翻転(はんてん) | 外科的治療の際に行う処置。例えば歯周病がひどい場合は、歯肉(歯ぐき)を切開し、その部分を剥離翻転(はがしてひっくり返す)して、歯の根の奥にあ る沈着物を取り除いた後、歯肉を元に戻して縫合する。 |
バイオフィルム | 薄い膜状のネバネバした物質に包まれた、複数の細菌の集まりのこと。抗菌剤などに強い抵抗力を持つ。歯に付いたバイオフィルムは、歯みがきだけではなかなか取り除けない。プラーク(歯垢)はバイオフィルムの総称。 |
バイト | 上の歯と下の歯との噛み合せの位置関係を記録すること。 |
バキューム | 治療の際、口の中から唾液や削った歯の粉などを吸い取る、細長いノズルがついた治療機器のこと。 |
抜去(ばっきょ) | 歯をぬくこと。 |
バットジョイント | 2種の物体が毛抜き合わせのように面と面 で接する状態のこと。 |
抜髄(ばつずい) | 虫歯が進んで、歯髄(歯の中の神経や血管などの組織)を取り除くこと。 |
バランシングランプ | 入れ歯を作る際、きちんとした噛み合せバランスを取るために、下アゴの一番奥にある臼歯の後ろに設定される平均斜面(傾斜)のこと。 |
パノラマX線 | 口全体を1枚もしくは2枚のX線フィルムに撮影するX腺(レントゲン)機器。顔の周りのカメラが回って撮影する回転方式と、口の中に細いX線管を入れて撮影する体腔管方式の二つがある。回転方式のパノラマX線は、パントモX線、オルソパントモX線と呼ばれることも多い。 |
パラデンタルスタッフ | 歯科衛生士、歯科技工士、歯科助手、受付、看護師、栄養士、機能訓練士、歯科材料店など歯科医師とともに歯科医療を支える重要な役割を担うスタッフのこと。最近はコ・デンタルスタッフと呼ばれることが多い。 |
パントモX線 | 装置が固定された顔の周りを回りながら撮影していくX線(レントゲン)機器。1枚ですべての歯を撮影することができる。 |
「ひ」からはじまる歯科専門用語
表面麻酔(ひょうめんますい) | 歯ぐきに液状、ジェル状、スプレー状などの麻酔薬を塗る・吹きかけるなどして、歯ぐき表面の知覚神経をマヒさせる麻酔法。麻酔注射の前に、注射の痛みをなくす目的などで用いられる。 |
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Brx | ブラキシズム(歯ぎしり)の略。 |
BOP | Bleeding On Probingの略。先端に目盛りのついたプローブという探針を使って歯周ポケット(歯と歯ぐきのすき間)の深さを調る際に、出血すること。出血するのは歯ぐきの奥にプラーク(歯垢)があるため。 |
BT | bite takingの略で、入れ歯やかぶせ物などを作る際、上下の歯の噛み合せの位置関係を決定すること。咬合採得(こうごうさいとく)とも呼ばれる。 |
鼻口蓋管のう胞(びこうがいかんのうほう) | 鼻と口をつなぐ管(くだ)にできるうみの袋のこと。 |
P | Periodontal Diseases(歯周病)の略。歯周病とは、歯垢(プラーク)が歯と歯ぐきの間の溝(歯肉溝)にたまり炎症を起こす病気。進行度によりP1・P2・P3・P4に分けられる。 |
PMTC | プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニングの略。歯科医師や歯科衛生士が歯垢(しこう)や歯石(しせき)、歯面沈着物(しめんちんちゃくぶつ)などをきれいに取り除くこと。 予防歯科へ→ |
PLI | プラークインデックスの略。虫歯や歯周病の原因と言われるプラーク(歯垢)の付着状態のこと。 |
PCUR | 歯周ポケット掻爬(そうは)。歯の根についた歯石や細菌に侵された歯肉 の一部を取り除いて歯周組織の炎症を改善し歯周ポケット(歯と歯ぐきのすき間)を 浅くする処置のこと。 予防歯科へ→ |
PGA | 白金加金(Platinum-added gold alloy)のこと。白金加金とは、奥歯の治療などに使われる、白金(プラチナ)と金が主体の歯科用金属の一つ。 |
PZ | 虫歯を削ってかぶせ物を作るための形をつくること。 |
pb | 鉛のこと。天然水にはごく微量しか含まれていないが、給水管の一部に使用されている鉛管から 鉛を異常摂取すると、貧血、腹痛、腎障害、不妊、発育や精神の発達の遅れなどを起こす可能性がある。 |
PTC | プロフェッショナル・トゥース・クリーニングの略。歯ブラシ、デンタルフロスなどで、歯の表面にこびりついた汚れや色素を落とす歯と歯ぐきのクリーニングのこと。専門器具を用いてさらに徹底的に行う歯面清掃はPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)と呼ばれる。 |
「ふ」からはじまる歯科専門用語
ファセット | 上の歯と下の歯との噛み合わせによって生じる摩耗(まもう)面のこと。咬合小面(こうごうしょうめん)とも言う。 |
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フィステル | ひどい虫歯や歯周病などにより、歯周組織にたまった膿(うみ)が流れ出る穴のこと。ろう孔とも呼ばれる。 |
フェストゥーン | 歯ぐきのふちが、ロール状に浮き出たようになる、歯ぐきの形態異常のこと。 |
複雑窩洞(ふくざつかどう) | 治療で虫歯を取り除くために削った穴が歯の複数面にあること。 |
覆罩(ふくとう) | 虫歯が深くて歯髄(歯の中の神経や血管などの組織)に近い場合、薬をつけて歯髄を保護する治療法のこと。 虫歯治療へ→ |
不正咬合(ふせいこうごう) | 噛み合せがおかしい(歯並びや、アゴの位置関係が悪い)こと。 |
フッ化ジアンミン銀 | 乳歯の虫歯進行を抑制したり、象牙質知覚過敏症(ぞうげしつちかくかびんしょう)を治療したりする際に使われる薬剤のこと。 |
フッ素 | 水や食べ物に含まれている自然界の元素の一つ。フッ素は歯のエナメル質(歯の一番表面の組織)の結晶構造を丈夫にし、虫歯予防に効果があると言われている。 予防歯科へ→ |
フリーエナメル | エナメル質(歯の表面を覆う一番硬い部分)自体は健康でも、その内側にある象牙質が健康でない状態になっているエナメル質のこと。外からの力に弱く、破壊されやすい。 |
フルオロアパタイト | フッ素が、歯の一番表面のエナメル質に含まれるハイドロキシアパタイト(リン酸カルシウムでできた歯や骨を構成する成分)に作用してできる成分。耐酸性が強く虫歯になりにくい歯をつくる。 予防歯科へ→ |
フルデンチャー | 歯が一本もない場合に入れる総入れ歯のこと。総義歯(そうぎし)とも言う。 入れ歯→ |
フロス | 歯と歯のすき間の歯垢(プラーク)を取り除くための糸ようじ。 |
ブラケット | 矯正治療に使う、歯とワイヤーを固定させる装置。 |
ブリーチング | 歯を削らず、漂白剤を使用して歯の色を白くする方法。 ホワイトニング→ |
ブリッジ | 歯のない部分の両側の歯を削り、かぶせ物でつなげる治療法。 |
プラーク | 歯垢(食べかすに虫歯や歯周病を引き起こす口の中の細菌が結合したもの)のこと。虫歯や歯周病の原因。 |
プラークコントロール | 歯や歯周病の原因となるプラーク(歯垢)の発生を、歯磨きや食生活の改善などで予防すること。 |
プラズマライト | 歯の色を白くするホワイトニングに使われる強力な光線のこと。歯に塗った漂白剤の作用を促進させる。 |
Pul | 歯髄(歯の中の神経や血管などの組織)が炎症を起こす歯髄炎(しずいえん:Pulpitis)のこと。 |
プレシャスメタル | 金の含有量が75%(18カラット)以上の、高純度の金が含まれた歯科用金属。保険適用はなし。 |
プロ-ビング | 先端に目盛りのついたプローブという探針を使って歯周ポケット(歯と歯ぐきのすき間)の深さを調べること。 |
プロ-ビングデプス | 歯周ポケ ット(歯と歯ぐきのすき間)の深さのこと。 |
プロビジョナル | 治療の際、詰め物やかぶせ物が入るまでの間使用する、仮の歯や仮の入れ歯のこと。 |
「へ」からはじまる歯科専門用語
ヘッドギア | 矯正治療(歯やあごの形を整え、健康な噛み合わせと美しい歯並びを作り出す)などに使われる、歯やあごを固定する装置のこと。 |
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PH(ぺーはー) | 水素イオン指数。数値が小さいほど酸性であることを示す。食べ物を口にすると、口の中の細菌(ミュータンス菌)が食品に含まれる糖質を分解し、副産物として作られる酸によって、口の中のPHが低下する。歯が長時間にわたってひんぱんにこの酸にさらされると虫歯になりやすい。 |
ぺリオ | 歯を支える歯ぐきや歯槽骨(しそうこつ)などの歯周組織および歯周病治療のこと。 |
perico | 智歯周囲炎(ちしゅういえん)のこと。半分埋まったままの親知らずと歯ぐきとの間に、食べかすがつまったりするなどして細菌の増殖が起こり、歯ぐきに炎症をおこす病気。親知らずを抜かない限り再発を繰り返す。 |
ペル | 歯根膜炎(しこんまくえん)のこと。歯根膜炎と は、虫歯がかなり進んで歯の根の周りの歯根膜に炎症を起こす歯の根の病気。 |
per | →ペル |
「ほ」からはじまる歯科専門用語
ホームブリーチング(ホワイトニング) | 歯科医師の指導を受けながら、患者さん自身が家庭で行う歯の漂白のこと。漂白剤を塗ったマウスピース(トレー)を一日数時間、2~4週間ほど装着して、歯を削らずに歯の色を白くする。 ホワイトニング→ |
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放射線性顎骨骨髄炎(ほうしゃせんせいがくこつこつずいえん) | 放射線治療の副作用によってあごの骨の骨髄の中に発生する重い感染症。口腔ガンへの放射線治療の際、歯の根っこに膿(うみ)があるひどい虫歯などが感染源となって発症する。 |
訪問歯科診療(ほうもんしかしんりょう) | 歯科の往診。体が不自由、病気で寝たきりなど、歯科医院への通院が難しい患者さんのいる家庭、施設、医院へ歯科医師、歯科衛生士が出むき診療を行うこと。 ホワイトニング→ |
補強線 | 入れ歯を補強するため、床と呼ばれる土台の部分に埋め込むワイヤー(線)のこと。 |
保険点数(ほけんてんすう) | 健康保険を使って治療する際、その内容に応じて医療機関が国にいくら請求すればよいのかを定めた「診療報酬点数表」に記載されている点数のこと。 この保険点数を基に診療内容を取りまとめた診療報酬明細書(レセプト)を作成し 「支払基金」に医療費の請求を行う。 |
保存治療 | 歯や歯髄(しずい:歯の神経)をできるだけ抜かず、天然歯の保存を目指してすすめる治療。 |
補綴(ほてつ) | 歯を削った部分や歯が抜けてなくなった部分へ詰め物、かぶせ物、入れ歯などを入れること。 |
ホルムクレゾール(ホルマリン・クレゾール) | 歯の根の治療の際に使用される、根幹消毒剤(こんかんしょうどくざい)のこと。 |
ホワイトゴールド | 金にパラジウムなどを加えた治療用金属のこと。色は銀色に近く、変色に強い。 |
ホワイトニング | 漂白剤を使用したり、歯を表面を薄く削りセラミックの歯を接着させて歯の色を白くする方法。 ホワイトニング→ |
ポーセレン | セラミック(歯のかぶせ物に使われる七宝焼に似た陶材)のこと。 |
ポスト | かぶせ物を歯に取り付けるための土台のこと。 |